シミ

美容皮膚科のシミ治療とは?治療の種類と効果の解説

美容皮膚科のシミ治療とは?治療の種類と効果を解説

■30代40代の肌悩みの代表格「シミ」

30代、40代になると気になってくるのが肌年齢。女性は肌の状態でイメージが変わることもあり、肌に対しての悩みも多いようです。特に多い肌悩みのひとつである「シミ」は、早ければ20代でも現れることがあります。さらに、年齢を重ねるごとに一気に増え、できてしまうと普段のセルフケアではなかなか消すことができないため、年齢が上がれば上がるほど深刻な悩みとなっていきます。

■シミができる原因とは

いつの間にかできてしまったシミ。いったい何が原因となってどのようにできるのでしょう。シミができる原因を知ることは、シミの予防につながります。

●シミができるメカニズム
皮膚は外側にある表皮と内側の真皮から成り立っています。皮膚が紫外線を浴びると、細胞内にある「核」の中のDNAが壊れる、細胞が死んでしまうなどにより皮膚がんなどが引き起こされます。それを防ぐため、表皮の一番下にある「メラノサイト」という色素細胞は、紫外線を浴びたことを察知して、紫外線から真皮を守る「メラニン」という色素を発生させます。このメラニンが傘の役割となって紫外線から細胞核を守っています。

通常、このメラニンはターンオーバーという皮膚の生まれ変わりのサイクルとともに最終的に皮膚から剥がれ落ちるのですが、ターンオーバーのサイクルがなんらかの原因によって乱れてしまったり、紫外線に当たり過ぎてメラニンが過剰につくられたりしてしまうと、きちんと剥がれ落ちきれずにメラニンが肌に残り、色素沈着してシミとなって現れるのです。

●シミができやすい人もいる?
紫外線を多く浴びることでメラニンが過剰につくられるため、普段から外出が多い人や紫外線を浴びる状況下で仕事をしている人などはシミができるリスクが高いと言えます。
また、睡眠不足など、不規則な生活を送っている場合もターンオーバーが乱れがちになるため、シミができやすいと言えるでしょう。
また、メラノサイトはホルモンバランスの乱れなどでも活性化するため、肝斑など、女性に多いシミも存在します。

■できてしまったシミと美容皮膚科治療

シミはセルフケアで改善できることもあれば難しい場合もあります。セルフケアで改善できないシミを消してくれるのが美容皮膚科です。

美容皮膚科のシミレーザー治療風景

●セルフケアで消えない場合はクリニックでの治療も検討を
シミにはさまざまな種類があり、それぞれ原因が異なります。そのため、どの種類のシミなのかによってセルフケアの方法も変わり、その原因にしっかりアプローチできるケアでないと意味がなくなってしまいます。しかし、自分のシミの種類を見極めるのはなかなか難しいもの。

自己判断で誤ったセルフケアを続けることで、かえって悪化させてしまうケースもあります。
セルフケアをしているのにシミがなかなか消えない、という場合は、適切なケア方法がされていないことも考えられます。クリニックでの治療を検討し、一度診察を受けてみてもよいでしょう。

●治療した方がよいシミとは
シミの代表格と言えるのが、紫外線が原因となってできる「老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)」です。この老人性色素斑の濃くなったものはセルフケアのみで消すことは難しいといわれています。また、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)と呼ばれる、アザの一種に分類されるシミも、セルフケアでは消えにくいとされています。このようなシミは、クリニックでの治療が必要となります。

●シミの治療は種類によって異なる
セルフケアだけでなく、治療法もシミの種類によって異なります。例えば、もっとも頻繁に見られる老人性色素斑ではQスイッチルビーレーザーやQスイッチYAGレーザー、ケミカルピーリングが効果的ですが、Qスイッチルビーレーザーは肝斑に照射すると逆に状態を悪化させてしまうことがあります。クリニックでは、医師がシミの種類を見極め、最適な治療を施してくれます。

■美容皮膚科でのシミ治療(1)レーザー治療

【シミのレーザー治療のメカニズム】

レーザーとは、単一の波長の光を出す機械のこと。シミ治療に使われるレーザーは、シミの元となる「メラニン色素」に吸収される波長の光を出すもので、その光はメラニン色素に吸収されると熱のエネルギーとなってメラニン色素を破壊します。

●QスイッチYAGレーザー
694nmの波長の光を照射するルビーレーザーに対し、YAGレーザーは532nmと1094nmというふたつの波長の光を使い分け、濃いシミや薄いシミなど広範囲のシミを治療します。老人性色素斑やそばかす、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)など、幅広い種類のシミに効果があります。

●レーザートーニング
弱いパワーのレーザーを安定した均一モードで照射し、徐々にメラニン色素を減らしていくタイプのレーザーで、従来のレーザーでは悪化するおそれがあるため難しいとされていた肝斑の治療にも使用できます。痛みや腫れ・カサブタなどのダウンタイムがほとんど無いので、他人に気づかれることなく治療を進められるのもメリットです。

●Qスイッチルビーレーザー
「Qスイッチ」は、短時間で高いエネルギーを照射できる機械を言います。Qスイッチルビーレーザーの光の波長は694nm。メラニン色素に対する吸収率が高く、さらに周辺の組織への影響が小さいため、シミ周りの肌を傷つけず効果的にシミを治療することができます。
シミとしてもっとも発生頻度の高い老人性色素斑のほか、そばかすやアザの治療にも用いられます。ただし、肝斑に対しては悪化してしまうことがあるため使用されないのが一般的です。

●炭酸ガスレーザー
10600nmの波長の光を照射するレーザーで、「レーザーメス」とも呼ばれます。水分が多い組織を加熱して蒸散させて除去します。周りの組織への影響も少なく、必要な部分だけを効果的に治療することができます。盛り上がりのあるシミのほか、ほくろやイボの除去などにも使用されます。

【レーザー治療の流れ】

レーザー治療の一般的な流れを紹介します。クリニックにより異なる部分もあるため、事前に確認しておくと安心です。

(1)問診
シミの種類や肌の状態を医師が確認し、どのタイプのレーザー治療が適切であるかを判断します。

(2)消毒、麻酔剤を塗布
照射する部分のメイクを落とし消毒します。レーザー照射時に痛みを感じることがあるため、希望により塗るタイプ麻酔をおこないます。

(3)レーザー照射
シミの部分にレーザーを照射します。照射時間はレーザーの種類やシミの状態により異なります。

【レーザー治療の経過とケア】

レーザーの種類によっては照射した部分にカサブタができるため、保護テープを貼って保護します。クリニックから軟膏などが処方されるので、使用法を守って使用します。
5~7日ほど経つとカサブタが剥がれてきます。剥がれた当初は周辺の肌から浮いて見えることもありますが、徐々に周りの肌色に馴染んできます。
セルフケアで重要となるのが照射後の日焼け対策。レーザー照射後は肌のバリア機能が弱まってより紫外線の影響を受けやすくなっているので、日焼け止めクリームや日傘・帽子などでしっかり対策しましょう。
尚、レーザートーニングのようにカサブタが出来ないタイプの治療を受けた後も、日焼け対策は必須です。

■美容皮膚科でのシミ治療(2)ケミカルピーリング

【ケミカルピーリングとは】

肌に薬剤を添付して肌の表面に残る古い角質や毛穴内の不要な角質を科学的に取り除き肌のターンオーバーを促す治療法です。直接シミを改善することは難しいですが、ターンオーバーが促されると、角質だけでなく、シミの元となる表皮内部のメラニン色素も排出されやすくなり、シミの予防に大変効果的です。

使用する薬剤はクリニックにより異なりますが、グルコール酸や乳酸が一般的です。刺激が弱いため肌へのダメージがほとんどなく、さらに角質をはがす効果にも優れています。

【ケミカルピーリングの特徴・効果】

加齢や睡眠不足などでターンオーバーが乱れると、肌表面に角質や汚れが溜まりさまざまな肌トラブルの原因となります。ケミカルピーリングは、乱れたターンオーバーのサイクルを戻すことで、肌トラブルの改善だけでなく予防にもつながります。シミ治療のほか、ニキビや小じわの治療にも用いられます。

ケミカルピーリングは単体よりも、レーザー治療やイオン導入と組み合わせることでより高い効果が期待でき、常に新しくシミのできにくい健康なお肌を保つのに大変効果的です。

【ケミカルピーリングの流れ】

ここでは、ケミカルピーリングの流れの一例を紹介します。クリニックにより異なる部分もあるため、事前に確認しておくと安心です。

(1) 問診
医師がシミや肌の状態を確認し、治療が適切かどうかを判断します。

(2) ピーリング剤の塗布
洗顔で皮膚の脂を落とし、ハケなどを使用して手早くピーリング剤を塗布します。

(3) 中和させて薬剤を落とす
赤みや痛みがある箇所から中和させ、その後洗顔で薬剤を落とします。

(4) クールダウンして保湿
ローションパックなどを使い、肌をクールダウンさせ保湿します。

【ケミカルピーリング治療後の経過とケア】

ケミカルピーリングを受けた後2~3日は赤みやヒリつきを感じる場合もありますが、徐々に治まってきます。肌のバリア機能も低下しているため、紫外線をできるだけ浴びないようにし、保湿ケアも丁寧に行いましょう。お肌のコンディションによってはまれに炎症や水ぶくれが現れるケースもあります。その場合は医師に相談し、診察を受けましょう。

■美容皮膚科でのシミ治療(3)イオン導入

【イオン導入とは】

弱い電流(イオン)を利用して、シミの改善に有効な成分を皮膚の深部に浸透させるのが「イオン導入」です。浸透させる有効成分としては、美白効果のあるビタミンCのほか、肝斑の場合にはトラネキサム酸なども使用します。

【イオン導入の特徴・効果】

塗るだけでは肌内部に浸透しない有効成分も、イオンを通すことで分子が小さくなり肌表面のバリア機能を一時的に弱め、有効成分を皮膚の深い層まで届けることができるため、単に有効成分を肌に直接塗るよりも効果が高くなります。

【イオン導入治療の流れ】

イオン導入の一般的な流れを紹介します。流れはクリニックにより異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

(1)問診
医師がシミの種類や肌の状態などを診て、治療を行ってもよいかを判断します。

(2)洗顔
施術前に洗顔をしメイクを落とします。

(3)イオン導入
有効成分を含む美容液を肌に塗り、イオン導入機器を使って肌内部に導入していきます。痛みはほとんどありません。

【イオン導入治療後の経過とケア】

施術後は保湿剤などで肌を保湿します。特に特別なアフターケアは必要なく、すぐにメイクすることができます。

ただし、施術後しばらくは紫外線対策を行いましょう。導入する有効成分によっては赤みやほてりがでることがあり、そういった場合はその後乾燥しやすくなるので丁寧に保湿ケアを行いましょう。

■美容皮膚科でのシミ治療(4)外用薬・内服薬

外用薬の種類

シミ治療で処方される外用薬の一例を紹介します。

・ハイドロキノン軟膏
ハイドロキノンは、シミのもとであるメラニン色素を生成するメラノサイトの働きを抑える作用があり、漂白効果が高いとされています。

・トレチノイン軟膏
トレチノインには角質を剥がす作用があります。また、表皮の細胞分裂を促す効果もあり、代謝が上がることでメラニン色素が肌から出されやすくなります。

内服薬の種類

シミ治療で処方される内服薬の一例を紹介します。

・ビタミンC誘導体(アスコルビン酸)
体内では生成されないビタミンC誘導体を内服薬で取り入れます。ビタミンC誘導体はメラニンの生成を抑える働きがありシミの緩和や予防に役立ちます。

・トランサミン(トラネキサム酸)
メラニンをつくり出すメラノサイトの働きを阻害し、メラニンの発生を抑えることでシミを緩和します。

シミの内服薬・外用薬による治療の特徴・効果

クリニックで処方される薬は、市販されている薬と異なり、医師がシミの種類に合わせて処方しているものです。シミに効く有効成分が多く含まれているため効果が期待できる反面、まれに副作用が出ることもあります。

また、シミの種類によっては効果が期待できない場合もあります。
事前に医師の説明をしっかりと聞いておくことが大切です。

■美容皮膚科のシミ治療を受ける前に知っておきたいこと

皮膚科と美容皮膚科はどう違う?

双方とも医療機関であり、医師が診察・施術を行うといった点は同じになりますが、一般的に皮膚科は保険適応の治療を主に行っています。美容皮膚科は、皮膚の病気を治すというよりも美容面での皮膚の悩みを改善するための治療を主としています。そのため保険適応外の治療が多くなりますが、悩み改善への高い効果が期待できます。

美容皮膚科を選ぶ際のチェックポイント

・事前説明をきちんとしてくれるか
どんな治療でも、きちんと納得したうえで受けたいものです。治療前のカウンセリングや問診できちんと説明をしないまま治療を勧めるクリニックはやめておきましょう。

・アフターケアは万全か
治療後思わぬトラブルが出てきたり不安になったりすることがあるかもしれません。治療後でも相談にのってくれる、治療後のトラブルには誠意をもって対応してくれるかは大きなポイントです。

美容皮膚科の治療費用について

美容皮膚科での治療は多くが自由診療で、クリニックにより金額が異なります。安ければよいというわけではありませんが、いくつかのクリニックを比較し、予算に見合った金額のクリニックから検討するとよいでしょう。相場から外れて異様に高い、金額をきちんと明記していない、といったクリニックは避けた方が無難です。

治療後は必ず医師の指示に従うこと

シミの治療後は、肌のバリア機能が低下し、肌が非常に敏感になっています。そのため、適切なアフターケアを行わないと、思わぬ肌トラブルが発生したりかえって状態が悪化したりしてしまうこともあります。
「日焼けをしない」「処方された薬を使用する」など、治療後、医師から指示されたことは必ず守るようにしましょう。


■銀座美容外科クリニックのシミ治療

銀座美容外科クリニックは、新型の医療機器を取り入れた豊富な治療症例を元に、患者様一人ひとりの満足度を重視したシミ治療に日々取り組んでいます。

●無料シミ診断

シミは種類によって適したケアや治療方法が大きく異なります。銀座美容外科クリニックでは約15万件を超える豊富なシミ治療実績(2019年4月当院調べ)を元に、無料にてシミ診断を実施し、シミの種類を見極め、その方のライフスタイルも考慮した、シミの治療方法をご提案しております。

●レーザーシミ取り

シミ部分に均一に照射パワーが伝わるトップハットモードを使用した新型QスイッチYAGレーザーを使用。気になるシミもレーザーでスピーディ&きれいに改善。

●レーザートーニング

微弱レーザーを照射できる新型QスイッチYAGレーザーを使用した画期的なシミ治療法。肝斑を悪化させず、効率的に改善できる唯一のレーザーです。 また、シミを治療したいけれどダウンタイムが気になる方には、レーザートーニングでかさぶた等のダウンタイムを抑えつつ、徐々にシミを改善していくことができます。 レーザートーニングはシミ改善効果のほか、レーザーの軽い熱作用により、皮膚内のコラーゲンを活性化するため、お肌にハリを与え、きめ細かい美肌に整える美肌作用も期待できます。

●ケミカルピーリング+イオン導入

古い角質を取り除くケミカルピーリングと肌深部に有効成分を浸透させるイオン導入を組み合わせることで柔らかく明るい健康的なお肌に改善する治療